『放浪者メルモス』老メルモスについて

老メルモスはとてもケチな倹約家として描かれています。末期に及んでも、財産を失う不安に苛まれて死んで行きます。しかし彼は、ケチではあっても間違った事をする人ではなかったとあります。彼にも放浪するメルモスが見えているのです。(メルモスはトトロと同じく、心の純粋な人にしか見えないのではないかと思います)

作者のマチューリンは、老メルモスとは対極的に浪費癖のある人でした。家の内装も豪華にして、いつもおしゃれで洗練された身なりせずにはいられなかったそうです。そして彼はダンスが大好きでした。貧乏で苦労しても、どうしてもやめられなかったのですね。