hanekakusiのブログ

『猫とかわうそ』http://hanekakusi.web.fc2.com製作日記です。読書の感想も書いています。

ベヒシュタイン『ヘビの冠』

ホームページの方が1月にアンフィトリオンの翻訳を終えて以来、はかばかしい進展がない状態です。数少ない来訪者をまた裏切ってはいけませんが、自分としてはGW明けには再開したいです。

今回はドイツの童話です。知らない人もいるでしょうから説明しますと、優しく信仰心の厚い召使い娘が、白ヘビを可愛がってミルクを飲ませていたのですが、そこをケチな主人に見つかって「魔女は出て行け」と追い出されてしまいます。その後は白ヘビの助けで娘は金持ちの息子と結婚し、ケチな主人は没落するという型通りの展開です。

この話を読んだ時、ヘビがミルクを飲むか?という違和感を感じない人はいるでしょうか。私はしばらく考えて、もしかしたら「乳=血」じゃないかとひらめきました。ドイツのこの地方では恐らく屠殺した家畜の血液を捧げる土着信仰があり、それが新しく入って来たキリスト教から異端視されたことを書いたのではないでしょうか。そう考えて自分的には勝手に納得しました。真相はわかりませんけどね。