hanekakusiのブログ

『猫とかわうそ』http://hanekakusi.web.fc2.com製作日記です。読書の感想も書いています。

前回記事の補足

前回私はバシュラールの「青い花は赤いのだ」という意見にいちゃもんをつけたのですが、重要な事を考え過ごしていました。それはバシュラールの絶筆が、火の鳥(フェニックス)に関するものだという事です。手塚治虫も『火の鳥』が遺作ですし、ブコウスキーも遺作の『パルプ』では赤いスズメを探していました。火の鳥、赤い鳥というのはある人々にとっては青い花に相当するのです。

ダンテ『神曲』の最後には天使の作る白い大きな光のバラが出て来ます。北原白秋は白牡丹でした。サン・テグジュペリは赤いバラです。他にもバリエーションは多々あるでしょう。要は、バシュラールにとっての青い花は、確かに赤かったのです。色々言って失礼しました。